自然の中からメダカを採取して家で飼育するのは、メダカ愛好家にとって大きな楽しみの一つです。最近では、メダカの自然生息地が減少しているため、特に都市部でのメダカ観察は難しくなっています。しかし、もし野生のメダカに出会えたら、その機会を活かして採取し、飼育を楽しみたいですね。
ここでは、メダカを効率的に捕獲する方法を紹介します。
ペットボトルを活用した手作りトラップの製作方法
メダカを自然から採取するには、さまざまな方法がありますが、その中でも手作りのペットボトルトラップを利用する方法は、経済的で環境に優しく、しかも効果的な手段として知られています。
まず、ペットボトルを利用してトラップを作るには、使用済みの円筒形のペットボトルを用意します。ボトルの片端を切り離し、そこに3cm程度の小さな入り口を設けます。この入り口は、メダカがスムーズに内部に入れるよう設計されていますが、一度中に入ると逆に外に出にくい仕組みになっているのがポイントです。
次に、このトラップの中に餌となる米のとぎ汁や小さな虫などを入れます。メダカはこの餌に誘われて、順次トラップの中に入っていきます。最後に、このトラップを川の下流側の流れの緩やかな場所に設置します。トラップの入り口は必ず川の上流側を向くように配置することが重要です。
こうしてトラップを設置してしばらく待つと、運が良ければメダカがトラップの中に集まってくるはずです。トラップの中のメダカを採取するときは、ゆっくりと水中から持ち上げ、バケツなどの別の容器に移します。
手作りトラップを使う利点は、材料が身近で安価なことや、汚染物質を含まない自然素材でできていることです。しかし、トラップの管理が適切でないと、意図せずに稚魚なども含めて捕獲してしまう可能性があるため、注意が必要です。また、川の環境を乱さないよう、設置や撤去の際には十分な配慮が求められます。
連結したペットボトルトラップの使用方法
メダカを捕獲するためのペットボトル製の手作りトラップには、メダカを効果的に誘引し、捕獲する仕組みが巧みに設計されています。
トラップの入り口は開いた状態になっており、メダカがスムーズに内部に入れるようになっています。しかし一旦中に入ると、トラップの円筒形の構造上、内壁に沿って無駄に泳ぎ回ることになり、結果として元の入り口が分からなくなってしまうのです。このような入り込みやすく、逃げ出しにくい設計がトラップの本質的な機能なのです。
実際にトラップを設置する際は、中に餌となる米のとぎ汁や小さな虫を入れて誘引しますが、単に中に入れるだけでは不十分です。出口の反対側に穴の開いた蓋を設け、その穴を上流に向けて設置します。そうすることで、川の水流が蓋の穴からトラップ内に流れ込み、餌の香りを上流方向に運んでいきます。
この仕組みにより、上流からメダカが餌の香りに誘われてトラップの中に入っていくようになるのです。しかし、いったんトラップに入ってしまうと逆に外に出られなくなる、という巧妙な作りになっているのがポイントです。
トラップを設置した後は、人間が近くにいると警戒心を持ってメダカが寄ってこないため、しばらく離れた場所から様子を見守ることが大切です。時間が経ってトラップの中にメダカが集まってきたら、そっと近づいて回収します。
メダカを損傷なく捕獲するには、動作を穏やかにして魚を驚かせないよう気をつける必要があります。また、できるだけ餌の存在に集中させ、警戒心を緩めさせることも重要なコツです。
網を使ったメダカ捕獲のコツ
メダカを網で捕獲する際には、いくつかのポイントが重要です。
最初に網の選び方です。通常の丸網や虫取り網では水の抵抗で形が変わり捕まえにくいため、釣具店で販売されているしっかりした網を選ぶことがおすすめです。
次に、メダカを網で捕まえる方法についてです。メダカを見つけたらすぐに追いかけるのではなく、計画的に行動することが大切です。メダカの目は頭の高い位置にあるため、水面からの危険を警戒しやすく、人の動きを敏感に感じ取ります。
効率的な方法の一つは、二人で協力する技です。一人が上流で網を持って待機し、もう一人が下流からメダカをゆっくり追い込んでいきます。メダカが逃げ場を失いパニックになると、自然と上流にある網の方へと進んでくれます。
この時、上流で網を持つ人は、動かずに水が濁らないように注意してください。水が濁るとメダカが見えにくくなり、捕獲の成功率が低下します。
メダカを捕まえた後は、バケツなどの容器に入れることが一般的ですが、酸欠を防ぐためにも水の管理に気を付ける必要があります。できればエアレーションを施すか、定期的に水を新鮮なものに交換し、暑い日は容器を日陰に置くと良いでしょう。
また、メダカを持ち帰って飼育する際には、飼育容器のサイズに合わせて適切な数だけ捕獲することが大切です。これにより、メダカの健康を維持し、自然環境を保護することにも繋がります。
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