メダカが選ぶ緑色の水｜グリーンウォーターのメリットと発生理由

外で飼うメダカの水槽が緑色に変わったらどうするか心配ですがそんな心配は不要です。

なぜメダカはグリーンウォーターを好むのでしょうか？
メダカの水が緑色に濁る理由は何か、また、その状態を維持しても問題ないのか？

この記事では、メダカの水槽が緑色になる原因と、その状態がメダカにとってなぜ好ましいのかを詳しく解説します。

屋外のメダカ水槽が緑色に変わるのは問題なし

屋外でメダカを飼育していると、時々水が緑色に変わることがあります。

緑色の水が不潔の兆し？メダカに悪影響はあるのでしょうか？
そう考える方もいるかもしれませんが、メダカの水槽の水が緑色になることは決して問題ではありません。

一般的には「透明な水＝清潔」「濁った水＝汚れている」と考えがちですが、実際には緑色の水もメダカにとっては良い環境を提供しています。

見た目は透明な水に劣るかもしれませんが、緑色の水、すなわちグリーンウォーターは、メダカにとって最適な生活空間となります。

その理由には以下の点があります。

これらの利点から、水槽の水が緑色になることは、メダカにとって多くのメリットをもたらします。

このようにメダカの水槽が緑色になる原因を知ることで、メダカの飼育に対する理解が一層深まるでしょう。

メダカの水槽が緑色に濁る主要な原因は、水中の植物プランクトンが増加するためです。

これらのプランクトンには葉緑体があり、増殖により水が緑色に見えるようになります。

植物プランクトンが繁殖するためには、以下のような条件が揃う必要があります。

植物プランクトンの養分となるのは、メダカの排泄物や未消化の餌などです。これらは水中のバクテリアが分解し、プランクトンが養分として吸収します。

水草や水生植物が多い水中では、これらが養分を吸収して植物プランクトンの増加を抑制することがあります。一方で、水草が少ない場合は、植物プランクトンが過剰な養分を利用して急速に増えることがあります。

水温が上昇すると植物プランクトンの活動も活発になります。植物プランクトンには多くの種類があり、特に緑色が強い種は温かい水温と明るい光を好む傾向があります。

春初めには茶色がかった珪藻類が活動的になりますが、季節が進むにつれて緑色のプランクトンが増え、徐々に水槽の水も緑色に変わります。

ビオトープのように自然の生態系を再現した環境では、動物プランクトンが増えてこれが植物プランクトンを食べるため、水の緑色が薄くなることがあります。

ベアタンク方式では底床を使用しないため、動物プランクトンの自然な繁殖が少なく、緑濁が長持ちすることがあります。

緑色の水、すなわち「グリーンウォーター」の扱い方は、適切な条件を理解することが重要です。グリーンウォーターをそのまま放置できるケースとそうでないケースがあります。

グリーンウォーターは通常、メダカにとって有益ですが、適切に管理することが求められます。

緑色の水を放置しても安全かどうかを判断するためには、水の臭いや色の濃度を確認する必要があります。水槽から不快な臭いがする場合は、水質が悪化している証拠であり、水の交換が必要です。

また、植物プランクトンが原因でグリーンウォーターが形成されるものの、中には不快な臭いを放つ種も存在します。このような場合にも水を交換して水質を改善することが推奨されます。

健康的なグリーンウォーターであっても、餌の残りや魚の糞が過多になると水が悪臭を放つことがあります。この場合も水の交換が必要です。

植物プランクトンの密度が過剰になると、水の色が濃すぎるため、理想的なグリーンウォーターは水底がかろうじて見える程度の濃さ、つまり緑茶のような色合いが望ましいです。このバランスを保つためにも、定期的な水の交換が必要です。

これらの知識が、メダカの健康な飼育に役立てられることを願います。