なぜ屋外でメダカが次第に姿を消してしまうのでしょうか?これには天敵による捕食の可能性が考えられます。本記事では、メダカを狙う天敵とその対策について詳しく解説します。
屋外でメダカが減る理由とは?
メダカは日本の在来種で、庭や家のベランダなどでの屋外飼育が親しまれています。しかし、戸外の環境では気を付けないと、メダカの数が徐々に減ってしまう可能性も。その原因の一つが「予期せぬ天敵」の存在です。
屋外の小さな池や植木鉢などでメダカを飼育していると、ある日を境に姿が見えなくなったり、数が明らかに減っていることがあります。これは天敵による食害が考えられる大きな理由です。この記事でその天敵と対処法を紹介します。
メダカの天敵、トンボの幼虫「ヤゴ」
メダカの屋外飼育では、さまざまな天敵から飼育メダカを守る対策が欠かせません。その中でも特に気をつけたいのが、トンボの幼虫である「ヤゴ」です。
ヤゴはなぜメダカの天敵となるのでしょうか。
それは、トンボが水面に産卵を行う習性があるためです。屋外の水鉢などは、トンボにとって格好の産卵場所となります。そこで卵が孵化し、ヤゴが誕生してしまうのです。
ヤゴはまず小さな生物を食べて成長します。しかし、春を迎えると狩りの対象をメダカに移し、貪欲に食べ始めてしまうのです。ヤゴ1匹でもメダカの数が减っていけば、それだけでなくさらに別のヤゴが潜んでいる証拠にもなります。
ヤゴは一見して見つけにくいことも多いので、定期的に水鉢の中をチェックする必要があります。そして一度ヤゴを発見したら、確実に排除しましょう。
ヤゴ対策としてはさらに、産卵を未然に防ぐための対策が有効です。防虫ネットを水鉢にかけることで、トンボの接近と産卵自体をブロックできます。
カエルがメダカを食べることはあるのか?
屋外でメダカを飼育するビオトープでは、さまざまな生き物が出入りします。中でもカエルの出現は珍しくありません。しかし、一方でカエルはメダカを狙って食べてしまうのか、飼育者として気になるところです。
実はカエルの性質として、メダカよりも昆虫を好んで食べる傾向があります。通常であれば、カエルはメダカを無視して昆虫を狙うことになります。
ただし、中には例外もあります。ビオトープにおいて大型のカエルが現れた場合、メダカが食べ物と認識されてしまう可能性があるのです。大きなカエルであれば、メダカを飲み込んでしまう危険性も無視できません。
このように、カエルがメダカを狙う可能性は決して零ではありません。見かけによらず、危険生物と認識しておく必要があります。
特にメダカの数が減っている場合には、カエルによる食害を疑った方が賢明でしょう。カエルが出没しているようであれば、メダカの保護対策を取る必要があるかもしれません。
鳥によるメダカの捕食について
屋外でメダカを飼育する場合、天敵から飼育メダカを守ることが重要なポイントになります。その中でも特に気をつけたいのが、鳥類による捕食です。
鳥は好んでメダカを狙います。水面にメダカの姿が現れれば、素早く飛びつき獲物を捕らえようとします。また一度メダカを食べた鳥は、その場所を定期的な狩場所と認識してしまいます。つまり、鳥がつきまとう可能性があるということです。
鳥による被害を防ぐには、物理的な対策が有効です。屋根付きの金網や防鳥ネットを設置することで、鳥の接近そのものをブロックすることができます。
また、水鉢や水槽の形状にも気をつける必要があります。縁が広く、鳥が止まりやすいような形状は避けましょう。ある程度の高さがあり、止まりにくい形が望ましいでしょう。
鳥が現れた場合には、早めに追い払う必要があります。一度でも食べさせてしまうと、その後もしつこく付け回されかねません。すみずみまでチェックして鳥の姿を見つけ次第、速やかに対処しましょう。
メダカの稚魚を脅かすボウフラの問題
これまでは親メダカが直面する天敵に注目してきましたが、稚魚にとってボウフラも大きな脅威となります。親メダカはボウフラを食べますが、小さな稚魚はボウフラに捕食される可能性がありますので、特に注意が必要です。
メダカの盗難対策
メダカブームや品種改良の流行により、かつては想像もしなかったメダカの盗難が増えています。価値のあるメダカが対象となることが多く、「自分のメダカは大丈夫」と過信するのは危険です。屋外飼育では、防犯カメラを設置するなどの盗難防止策が必要です。防犯カメラはメダカの保護だけでなく、家庭の安全対策にも効果的です。
屋外飼育でのメダカ消失の要因と対策
- トンボの幼虫、ヤゴはメダカにとって最大の敵です。
- トンボの産卵を防ぐための対策が必要です。
- 冬を越えたヤゴは春になるとメダカを捕食するようになります。
- カエルは基本的にメダカを食べませんので、心配する必要はありません。
- 鳥類もメダカを狙いますが、適切な対策を講じれば問題ありません。
- メダカの稚魚は特にボウフラの脅威にさらされます。
これらの情報が皆さんのメダカ飼育に役立つことを願っています。
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